心と体は繋がっているというのは本当なのか?
体のお話

暮らしの中で、なんとなく「心と体は繋がっているのかな」と認識していませんか?
例えば、姿勢を正すと気持ちまで張りが出たり、楽しいことをしているとあまり疲れを感じないといったことを経験したことをがある人は多いはずです。
しかし、実際のところはどうなのでしょうか?
なんとなくそう思っているだけで、「心と体は繋がっていないんじゃないかな?」と考えてる人もいるかもしれません。
実は、すでに「心と体が繋がっている」ことが証明されているのです。
そんな「心と体が繋がっていると言い切れる理由」についてお話をしていきたいと思います。
体の痛みは心が原因になることも
皆さんは胃が痛くなることはありますか?
長年生きている中で、1度や2度は胃の痛みを感じたことがあるという人は多いのではないでしょうか?
もしかしたらその痛みは、心が原因となっているケースかもしれません。
もちろん、刺激物を食したことによる胃炎や鎮痛剤の副作用、喫煙、ピロリ菌などの感染症によって胃痛を感じるケースも多々あるでしょう。
しかし、人間関係や仕事のプレッシャーによる「心のストレス」が原因となっていることも多々あるのです。
他にも、例えば自身に何か問題が降りかかった時、自然と眉間にしわが寄りますよね。
これも心の変化による体への影響です。
このように、心の変化は体の至る所へ影響を及ぼしていると言えるのです。
心の痛みは体の不調が原因になることも
ストレスによって体の一部に痛みが生じるのと同じように、「心の痛みも体の不調が原因」となることもあります。
例えば、足を骨折して1ヶ月以上も思うように動けず、痛みも伴っている場合、それだけで心は重く沈んでしまうものです。
たった何ミリという口内炎が口の中に1つできただけで、治るまで気分が晴れないという人も多いはずです。
このように、心と体は密接に関係しているので、別々に考えるのではなくセットで考えることが重要なのです。
心と体が繋がっていると言い切れる理由
わからないことがあればわかるまで追求しようとするのが人間の凄いところです。
「心と体が繋がっている」ということを、様々な分野のスペシャリストたちが研究してきました。
例えば、フィンランドのアールト大学の研究で、感情による体の反応を細かく調べた結果、「心と体が繋がっている」ことが証明しています。
「うつ状態の時は腕や足が冷えやすい」「恐怖や不安を感じると胸か反応し、怒りは頭と手のひらが反応する」というようなことを研究論文で発表しています。
また、生物学的に見ても、テストステロンやエストロゲン、アドレナリン、インスリンといったホルモン系の物質が血液中を流れることで身体と脳にメッセージを届けていることがわかっています。
更に、心理学的にも、心は筋肉の動きに影響を与えるという「ボディマインドシナジー」という考え方が主流となっています。
心と体が繋がっていると感じたシチュエーション
これはある友人の体験談です。
その友人がある病気で入院している時、思うように体が動かせず、また痛みもあるため、かなり精神的に落ち込んでいたそうです。
食事や診察、着替えなど全ての場面で痛みを我慢しなければならなかったのです。
そんな状況を察した看護師さんが、その都度背中をさすってくれたり、手を握ってくれたりすることで、友人は精神的にも癒され以前よりも痛みを辛いと思わなくなったそうです。
友人にとって看護師さんの優しさや手のぬくもりは、点滴や薬などと同じくらい、いやそれ以上の効果をもたらしたのです。
現在は無事退院して元気に暮らしていますが、その時の看護師さんの手の温もりや優しさを思い出すだけでも温かい気持ちになるそうです。
繋がっているからこそ、心と体の両方をケアする
ここまでのお話で、心と体のどちらかでも不調になってしまうと、もう一方にも影響が及んでしまうということがわかりましたよね。
ということは、すなわち「心も体の片一方でも不調にしないように日々ケアする」ことが非常に重要だと言えるのです。
例えば、お金をたくさん稼ぎたいがゆえに、日中の仕事が終わった後も副業に没頭し、睡眠不足になったり慢性的な疲れとなってしまうと、精神的に余裕がなくなってしまい、人間関係などにも悪影響が出てしまいます。
そして、その状況が続くと、今度は精神的な落ち込みから体調を壊してしまうなど、日中の仕事にまで影響が及んでしまうのです。
思いがけない怪我や病気は致し方ないと言えますが、それ以外の部分ではしっかりと自分で心と体のバランスが崩れないようにケアしていくことが重要です。
体が不調にならないように体重管理や定期的な運動を行う、マッサージで体の疲れを癒すことも必要ですし、心が不調にならないように適度に趣味に時間を使ったりすることも必要なのです。
まとめ
今回は、心と体が繋がっている理由について解説してきました。
多くの人が、漠然と「心と体は繋がっているのかもな」と思っていますが、それは科学的に証明されている「事実」なのです。
どちらか一つでも不調になると、もう一方にも必ず影響が出てしまいますので、「心と体の両方」を日々ケアしていくことが重要なのです。